ブログ京橋店

2017.4.19

懐石と会席

桜の花も満開になり、だいぶ温かくなって参りました。

今回は、懐石と会席の違いをご紹介いたします。

 

さて「懐石」とは、本来茶事や茶会の際、主催者側がお客様に出す料理を指します。茶事に招かれたお客様だけが頂ける料理で、お茶を美味しく頂く為の料理の事なのです。

これに対し「会席」は、お酒を頂くための料理で酒菜で構成されている料理です。そのため、懐石ではご飯ものが最初に出され、会席では最後に出されます。

 

日本料理の歴史では、室町時代、貴族中心の社会から武家社会に移り変わる中で、武家社会は習慣やしきたりを取り入れ、独自の文化を築き上げていきました。そして、料理の世界でもその世界に適応した形式が生まれました。

それぞれの儀式料理をもとに、新しい式正料理が誕生し確立され、その中から「本膳料理」が育っていったそうです。これが、現在の懐石や会席に影響を与えたと言われています。懐石料理はお茶を飲むための前座で、あくまでもメインはお茶。料理は余分なものをなくし簡素なものとなっていったそうです。これが、精進料理の始まりで千利休の侘茶と結びつき、茶の湯の料理が発展したと言われています。

ここから江戸時代中期に庶民の寄り合いや、人の集まる席での料理が生まれ、商売として、会席料理を提供する店が登場したそうです。そこで茶人たちは、混合を避けるため、「懐石料理(茶懐石)」という言葉を使うようになったそうです。

 

一方、会席は茶懐石とは違い、お酒を楽しむ「宴席料理」として発展していきます。本膳料理に盛沢山の華やかさ、懐石料理の温かい物は温かいうちに、といった

おもてなしの心をプラスしたいいとこどりの料理ともいわれました。このことから、本膳くずしや懐石くずしとも呼ばれたそうですよ。

 

そして現代。料理店ではもちろん、結婚式や旅館などの宿泊施設に出される料理も会席料理と呼ばれるようになりました。会席料理は、二つに分けることができます。

一つは、食い切り料理といって、一品食べ終わると次の料理が一品出てくるというもので、洋食のコースの配膳に似ています。そしてもう一つは、最初からある程度を並べて置き、温かい物だけを順次に提供していくものです。食い切り料理は、料亭や料理屋で使われ、もう一つは、冠婚葬祭の時や、旅館などで提供されている事が多いようです。

現在、本膳料理の形式を残すもの、懐石の影響を強く受け継いだものなど様々な趣向の会席料理がございます。

「懐石」が一定の流れと様式を守り、厳しい食事儀礼の基づいて提供されるのに対し、「会席」料理は食味を重視しくつろいで食事ができることに趣を置いているといえます。

 

香水亭京橋店では、会席料理をご提供させていただいております。

 

真心を込めて作り、居心地の良い空間で心行くまで楽しんでいただけるよう心よりお待ちしております。春の食材をふんだんに使った季節の会席をご用意いたしております、是非ご賞味くださいませ

歓送迎会なども多くなってくる季節でございます。この機会に、香水亭京橋店をご利用頂けたら幸いです。

従業員一同、心よりお待ちしております。

香水亭京橋写真1

香水亭京橋写真2

 

香水亭京橋店 料理長 輿石修

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