ブログ京橋店

2017.3.19

精進料理で使われる湯葉はご存じでしょうか?

湯葉

梅の蕾がほころび始め、本格的な春がやってまいりました。さて本日は湯葉についてお話しさせていただきたいと思います。湯葉は大豆を使って作られるもので精進料理として使われています。なかなか馴染みのない食べ物かと思いますので詳しくご紹介していきたいと思います。

 

湯葉とは

湯葉

湯葉は大豆を加工して作られた食品です。豆乳を加熱することで表面に膜が張り、この膜を竹串などで引き上げたものです。

精進料理として使われることが多く、肉や魚を食べることができない精進料理でタンパク質を含む貴重な食材として重宝されています。湯葉にはおからを除いた大豆の成分がそのままそっくり残っています。脂肪分も残っていますから栄養価が高い食材と言えます。消化も良い食材ですから、離乳食に用いられることもあるほどです。

日本にはおよそ1200年前に中国から伝来したそうです。仏教やお茶と共に伝来しました。日本で最初に湯葉が伝わったのは比叡山延暦寺だそうです。その比叡山の山麓の坂本には山の坊さん何食うて暮らす、ゆばの付け焼、定心房というわらべ歌が記録に残っているようです。

 

湯葉と湯波

湯葉

湯葉は京都周辺で使われますが、日光では湯波と表されることが多いです。

京都の湯葉は膜の端に串を入れて引き上げますから1枚の大きい湯葉が出来上がりますが、日光の湯波は膜の中央に串を入れますから、二つ折りになります。ですから京都の湯葉は薄いものになるのに対して、日光の湯波は厚みがあるものになります。また、湯葉は生のままか自然乾燥で仕上げられるのに対して日光の湯波は油で揚げたり生で食べることが多いです。

 

湯葉の作り方

 

湯葉は非常に簡単に作ることができますからご家庭でもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

作り方としてはまずはじめに大豆を水で洗います。その後1リットルほどの水に浸け、大豆に水を吸わせましょう。時間は夏場で半日くらい、冬場は丸一日くらいかかります。

水を含ませたままミキサーにかけます。浸けた水も一緒に入れるのがポイントです。量が多くなりますから数回に分けてミキサーにかけましょう。豆腐を作る際に残ったものをおからと言いますがミキサーを使うとどうしても粗い物になってしまいます。細かいものにしたい場合はすり鉢を使い、根気よくすりつぶさなければいけません。

すりつぶしたものを生呉と言いますが、これを火にかけていきます。また1リットルほどの水を火にかけ、生呉を入れましょう。焦げ付かないように混ぜながら加熱していき泡を取りながら10分間煮込みます。煮込んだらこし布を使い絞ります。絞り汁が豆乳で、残ったものがおからになりますね。

そしていよいよ湯葉を作るために豆乳を加熱していきましょう。豆乳を80度以上にしないように気をつけながら温めてていきます。かき混ぜることなく待っていると膜が張ってきます。これをすくい取りわさび醤油につけて食べると美味しく食べることができます。お酒のよくあいますからオススメです。

 

今回は湯葉についてお話しさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。

湯葉は古くから食べられ続けてきた伝統的な料理です。また、畑の肉と呼ばれている大豆から作られたものですからタンパク質が豊富で栄養も多く含まれていますからぜひとも積極的に食べていただきたいですね。湯葉を食べることで一緒に精進料理や仏教の歴史などについても触れることができ、心が洗われそうです。

 

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。ぜひ一度、当店自慢の料理をお召し上がりになってみてはいかがでしょうか。

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