ブログ京橋店

2017.1.29

聖護院蕪と聖護院大根

本日は雪晴れの空が清々しく、寒いながらも気持ちの良い朝を迎えました。やはり早起きはいいものですね。早起きは三文の徳とはよく言ったものです。

さて今日は京野菜の中でも聖護院蕪と聖護院大根について詳しくご紹介させていただきたいと思います。

聖護院蕪とは?

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まずは聖護院蕪からご紹介していきたいと思います。先ほども述べましたが聖護院蕪は京野菜の一種でブランド京野菜と今日の伝統野菜に指定されています。
昔から栽培されていた近江蕪が原種とされており、江戸時代頃に現在の京都市左京区聖護院に住んでいた農家が近江国堅田から近江蕪の種を持ち帰り、品種改良したものが今の聖護院蕪と言われているそうです。

現在亀岡市篠地区が京都府内で最大の生産地区となっています。これは、昼夜の気温差が激しく霧が発生しやすい亀岡盆地の気候が聖護院蕪の栽培に適しているためです。また、京野菜ではありますが滋賀県内においても盛んに栽培されております。

食の特徴といたしましては成長すると最大で5キロにもなる日本最大級の蕪で、千枚漬けにして食べられることが多く、煮物や汁物、漬物にすることもあります。11月から3月に旬を迎えます。

聖護院蕪を使う京料理のかぶら蒸しは、すりおろした聖護院蕪を泡立たせた卵白と合わせ、ぐじやうなぎなどと一緒に蒸して葛あんをかけた温かい料理です。

聖護院大根とは?

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続きまして、聖護院大根をご紹介したいと思います。こちらも京野菜の一つで今日の伝統野菜、ブランド京野菜として冬の京都の料理には欠かせないものとなってきております。

見た目は短めで、丸い形をした大根です。大きいもので重さが最大4キロになる大きなものもあるそうです。主な収穫時期は10月下旬から2月下旬です。この大根は荷崩れしにくく甘くて苦みが少ないのが特徴で、煮物に最適な食材だと思いますそして漬物にも加工されたりもします。

そんな聖護院大根の歴史は」1800年前半頃に金戒光明寺に尾張の国から奉納された大根を聖護院の農家が。譲り受けて栽培し改良を加え続けていくうちに短めの今の姿にたどり着いたとされています。今現在、京都市内においては城陽市、久御山町、亀岡市などが代表的な生産地です。また、京野菜ではありますが、近年は岩手県から大分県まで広く栽培されるようになりました。

代表的な調理例はやはり千枚漬けですね。千枚漬けは聖護院蕪を薄く切り昆布と唐辛子とともに酢漬けにしたものです。お子様も食べやすいグラタンにしてみてもいいかもしれませんね。蕪のとろけるような柔らかさとみずみずしさが他の具材とともにホワイトソースに馴染み、寒さが厳しい時節にはぜひとも食べたい料理ではないでしょうか。
また、寒い時期には聖護院大根をおでんにして食べるのがおすすめです。ほんのりと優しい味わいでやわらかいのに荷崩れしにくいので煮込み料理のおでんには最適の食材です。

聖護院蕪と聖護院大根の見分け方

似ているようで違うこの二つの野菜の見分け方は葉を見ればわかります。聖護院蕪の葉っぱは、小松菜のような丸みを帯びた葉が生えます。一方の聖護院大根はギザギザ切れ込みが入っている葉がたくさん生えます。

人と同じように野菜にも個性があります。
私は、料理の味だけではなく一つ一つの食材の特徴や歴史などについて知ることも料理の楽しみ方の一つだと思いますよ。

どちらもそれぞれの良いところを引き出し、ほんの少しの工夫を加えることで日本の古都である京都の食文化を少しでも感じ取っていただける料理をお出しすることこそが私どもの使命だと思っております。
誠心誠意おもてなしさせていただきますので機会がございましたら、是非当店へ足を運んでいただけたら幸いです。
皆様のご来店心よりお待ち申し上げます。

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