ブログ新橋店

2017.1.26

今が旬の食材~聖護院カブ~

皆様、如何お過ごしでしょうか。

京都では早くも元旦より、新春の行事「修正会(しゅしょうえ)」が大覚寺や延歴寺で行われます。
「修正会(しゅしょうえ)」とは新たな年を迎えて、仏さまの前で身を正し、あらためて自分自身を見つめ直し1年を歩みだす新年の法要です。

だいたい7日間行われるのが基本とされています。

そして1月4日には、下鴨神社にて「蹴鞠はじめ」が行われます。

蹴鞠は伝統芸能として伝承されてきていますが、勝敗を決めることのない競技で、天下泰平や五穀豊穣などを祈願するものです。
烏帽子姿の貴族の姿をした人たちが鞠を蹴り合っている情景は、写真などで見たことがある方も多いのではないでしょうか。色鮮やかな平安装束姿の鞠足(まりあし)たちが鹿の革で作られた鞠を巧みに蹴り上げる様子は、なんとも新春らしい優雅な光景。

京の町では、年初から多くの行事が執り行われてゆきます。

さて今月は、お正月のごちそうで疲れた胃腸を休ませる、健康に良い今が旬の京野菜の紹介をいたします。
旬の京野菜には、「聖護院だいこん」「みず菜」「京せり」「海老芋」などいろいろとございますが、
特に「聖護院かぶ」を取り上げたいと思います。

〈京野菜・聖護院かぶ〉

聖護院カブは、カブの一品種であり、京野菜です。
国内最大の丸カブで、カブの王様といってもよい風格があります。(2キロ~5キロあります)
京都の名物である千枚漬けやかぶら蒸しには欠かせない食材です。
その名の示すように、京都市左京区聖護院地区で品質の良いものが穫れたことから名づけられました。
元の種子は近江カブであり、江戸中期に聖護院で改良が加えられて、現在のような大カブになったといわれています。

12月の本当に厳しい京都の冬の寒気に当たって、聖護院カブは形も大きくなりその本来の旨みも増してきます。
何度も寒気にさらされ、霜に傷めつけられ葉は黄色く焼けてしなびたようになってきたころに、カブは立派な姿を黒々とした畑の土の上に現わします。

現在の京都での産地は、丹後地区や亀岡市が中心。
その地域では、盆地特有の昼夜の気温差や濃い霧があり、美味しい聖護院カブが育つと言われています。また、害虫対策や間引きなど、細やかな栽培管理も重要なポイントです。

種子は8月下旬から9月上旬に播き、11月下旬に収穫されます。

新橋店ブログ写真

聖護院カブを使った料理のご紹介 〈かぶら蒸し〉

さて、そんな聖護院カブは、千枚漬けやサラダのように生食でも美味しいのですが、代表的な料理といえば、やはりかぶら蒸しではないでしょうか。

かぶら蒸しとは、すりおろした聖護院カブを具の上にかぶせて蒸し、熱々の銀餡の中でくずすようにして味わう料理で、体が芯から暖まります。

すりおろしたカブは熱湯を通さずに風味をそのまま生かします。つなぎとしては卵白を加えるだけとシンプルです。

ポイントは、カブを目の細かいおろし金ですりおろすこと。

また、すりおろしたカブを布巾などで強く絞ることは絶対に避けて、すいのうにのせてできるだけ自然に水気をきったら、ごく軽く押さえる程度に絞って使うというのが、カブのみずみずしさと風味を保つ上で理想的です。

是非、当店の京野菜のカブ料理、お召し上がりくださいませ。

従業員一同、心よりお待ち申し上げます。

 瓢喜香水亭新橋店 料理長 橋口定敏

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