ブログ六本木店
2018.9.11
七草粥のご紹介
お正月明けの七草粥には、みなさんご存知の通り7種類の植物、野菜が具材として使用されていますよね。しかし、必ずしも春の七草を使用する必要はなく、地域によってさまざまな具材が使用されています。
本日は、七草粥についてお話させていただきたいと思います。
七草粥とは
新年の季語とされている七草粥とは、人日の節句である1月7日の朝に食べられる、日本の行事食の一つです。具材には春の七草や餅などを使用し、今年一年間の無病息災を願って食べられるのです。また、「正月の御馳走などで弱ってしまった胃を休める」という意味も持っています。七草粥の歴史は非常に古く、平安時代には行われていたとされています。
具材として使用するセリやナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの「七草」は、前日である1月6日の夜にまな板の上にのせられ、歌を歌いながら包丁の背などを使い叩いて細かくします。
そして、7日の朝に粥を炊いたら、前夜に細かくした七草と塩を加えて七草粥に、朝食としていただくのです。
最近では、春の七草がセットにされて多くの八百屋やスーパーにて販売されているので、そういったっものを利用するのも手軽でおすすめです。
「七草粥」というと、春の七草全てを具材として使用しなければならないと思われている方も多いかもしれませんが、全ての七草が使用されるわけではなく、さらには地方によっても使用される食材が異なる場合も多くあります。
寒冷な東北地方などでは、七草を使用しない粥を炊くのが一般的で、山形県の村山市周辺ではゴボウやニンジン、こんにゃく、ずいき、油揚げなどが入った納豆汁を1月7日の朝食として食べる風習があります。
また、最上川流域では1月7日に新米のおにぎりを12個作り、箕の上に乗せて柳の箸を刺したものを「おみ玉」として飾ります。その後、12個のおにぎりを崩して煮込み、野菜や昆布、干し柿、栗を入れたものを「七草粥」と呼んでいただくのです。
気候の関係から春の七草を手に入れることができる地域であっても、七草ではなくありあわせの青菜や根菜などを含めて7種取そろえたり、九州南部のように鶏肉を加える地域もあるのです。
調理する方法も、白粥だけでなく鰹節で出汁を取り醤油や味噌で味付けして「雑炊」にする地方や、四国の瀬戸内海沿岸のように「和え物」や「お浸し」で七草を食べる地方などと、日本全国でその食べ方はさまざまです。
七草の特徴
七草にはそれぞれ特徴がありますのでご紹介していきたいと思います。
■セリ
セリ科の多年草、湿地などに自生しています。解熱、健胃、整腸効果があります。
■ナズナ
ぺんぺん草tも呼ばれている、アブラナ科の多年草です。道端などで自生し、利尿作用があります。
■ゴギョウ
ハハコグサとも呼ばれ、道端などで自生しています。咳などに効果があります。
■ハコベ
ナデシコ科の多年草で、ヒヨコグサとも呼ばれています。道端などで自生し、歯槽膿漏に効果があります。
■ホトケノザ
コオニタビラコとも呼ばれ、湿気のある草むらに自生する植物です。解熱、解毒作用があります。
■スズナ
カブのことを指し、七草では小カブの葉を使用します。利尿、便秘に効果があります。
■スズシロ
ダイコンのことを指し、七草としては小型の山田ねずみ大根が使用されます。食欲増進、利尿作用などがあります。
今回のお話で七草粥について興味を持っていただけたら幸いです。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。是非一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店心よりお待ちしております。