ブログ六本木店
2020.9.15
八丈島の郷土料理、島寿司

みなさま、「島寿司」をご存知でしょうか?島寿司とは東京都伊豆諸島にある八丈島の郷土料理として知れ、唐辛子醤油につけた握り寿司のことです。
本日は「島寿司」の発祥や魅力についてお話しをさせていただきたいと思います。
島寿司について
冒頭でも述べたように島寿司というのは、唐辛子醤油につけた寿司のことを指します。その寿司種の色から「べっこう寿司」とも呼ばれ、一般的にお寿司に入っているワサビが使われないなど変わった点があります。
主に一般的なお寿司との違いは大きく分けて3つ。
◆ネタ:ヅケと呼ばれる醤油漬けにした魚をネタにしており、ネタに使われる魚はシマアジやキンメダイなど水揚げされる時期によって変わります。
◆シャリ:一般的に本州で食べるお寿司とは味付けが異なり、砂糖でやや甘くした酢飯で握ります。また甘酢生姜などを混ぜたちらし寿司のような酢飯で作る場合もあります。
◆ワサビの代わりに芥子(カラシ):一般的にお寿司にはワサビが入りますが、島寿司にはワサビではなく芥子を入れます。かつて伊豆諸島ではワサビが手に入りにくかったため芥子が使われるようになったようです。
島寿司の発祥について
島寿司の発祥は伊豆諸島の八丈島とされていますがその歴史について詳しい記録が残されておらず、どのように作り出されたのかは未だ明確にはなっていないようです。
しかし、八丈島から南へいった小笠原諸島にも同じような島寿司が存在しており、明治時代に八丈島から伝わったという文献があるとのこと。よって明治時代以前から八丈島には存在していたと言われています。
明治時代以降になると八丈島を中心に伊豆諸島から広まっていったとされ、もともと温暖地域である伊豆諸島では魚を長期間保存することが難しく、醤油に青唐辛子を混ぜて殺菌効果を高めていたようです。
本場、八丈島近海ではカンパチやハチビキという魚がよく漁れるため島寿司のネタに使われることも多いといいます。
「島寿司」は八丈島という離島だからこそ生まれた保存食であり、今も郷土料理として親しまれています。
ご機会があれば是非一度味わってみてはいかがでしょうか。
当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。
ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。皆様のご来店心よりお待ちしております。