ブログ六本木店
2022.1.31
赤身肉の“トウガラシ”
皆さま、牛肉の部位に「トウガラシ」と呼ばれる部位があるのをご存じでしょうか?
関西では「トンビ」とも呼ばれ、一頭から2kgしかとれない希少部位です。
本日は、トウガラシについてお話をさせていただきます。
トウガラシは、唐辛子に似ているから
牛肉の「トウガラシ」は、肩甲骨に近い肩肉の前方部、ミスジの隣に位置する筋肉です。
肩から腕にかかる部位で、内側部分には細かなサシが入っています。
肉の形の見た目が唐辛子に似ていることから店の仕入れやお肉専門の業者から「トウガラシ」と呼ばれています。
「トウガラシ」は、精肉専門店やスーパーでの取り扱いはほとんどないと思います。
「トウガラシ」は、赤身で柔らかく濃厚な味が楽しめる貴重な部位です。
部位としては、もう少し細かく言うと牛肉前足の上部、肩甲骨付近の肩肉の一部になります。
牛は前足に荷重がかかっているために、前足上部、肩回りの筋肉をよく動かします。つまり、よく動かしているために、脂肪が少なく、筋肉が発達した部位ということです。
そのため、肩部分の非常に筋肉質な部位にあたるので、肉質は硬めですが、脂が少ないので低カロリーでヘルシーなお肉です。
ギュッと噛むとさっぱりしていて甘い味が染み出てくる…肉本来の旨味を味わえる赤身の王道といえる部位です。
食感としては、柔らかめのもも、もしくはフィレ(ヒレ)に近い感じです。
トウガラシのおすすめの食べ方
上質な黒毛和牛のものであれば、「トウガラシ」を焼肉で提供しているお店も増えています。
とはいえ、希少部位なのでかなり限られた店だけですが。
「トウガラシ」の肉質は、きめがやや粗く筋がありますが、赤身のうま味が強く、肉汁が出るのが特徴です。
焼き肉か、たたき、ローストビーフに使われることが多いです。
焼肉にする場合は、スジや筋膜が多いので丁寧に取り除き、薄切りにしたお肉を表面をあぶる程度のレア気味に焼いていただくのがおすすめです。
焼きすぎると、パサついてしまいますので注意が必要です。
または脂が溶け出す程度のミディアムレアも美味しくいただけます。
肉のうま味を逃さないように、肉汁がしたたり落ちる前に召し上がるようにしてください。
味付けは、肉のうま味を重視して、塩コショウや塩ダレがおすすめです。
脂がしつこくないので、醤油や甘めのタレとも相性がいいです。
また、「トウガラシ」は脂肪が適度に入っていて風味も強いことから、ローストビーフやたたきなどにも向いています。
いずれにしても、火を通しすぎない調理法が向いています。
「トウガラシ」は、赤身で柔らかく濃厚な味が楽しめる貴重な部位です。
当店では、A5ランクの近江牛の「トウガラシ」をしゃぶしゃぶなどでお召し上がることができます。
ぜひ一度、当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来店、心よりお待ちしております。