ブログ新橋店

2021.12.6

お正月の縁起物 大福茶(おおぶくちゃ)

年末になると京都のお茶屋さんでは「大福茶(おおぶくちゃ)」という縁起茶を見かけるようになります。

それぞれに趣向を凝らしたスタイルがあり、見て回るのも楽しいものです。

最近では、関西以外のお茶屋さんでも見かけることもできるようになりましたが、まだまだご存じではないという方も多いかもしれません。

本日は、「大福茶」についてお話をさせていただきたいと思います。

 

正月の縁起茶 大福茶

大福茶

京都では正月の三が日に、一年の幸福と健康を願って「大福茶」を飲む習慣があります。

小梅と結び昆布を入れたお茶で、このお茶を「大福茶」や「大服茶」と書き表します。

 

大福茶の始まりは、諸説ありますが、平安時代中期、京都で疫病が大流行したとき、空也上人が悪疫退散を願って梅干しを入れたお茶を病人にふるまったところ、疫病が鎮まったそうです。

その後、村上天皇も、毎年お正月にこのお茶を飲むようになったことから「皇服茶(おうぶくちゃ)」「王服茶」と呼ばれることとなりました。
やがてこの習慣は、庶民にも広がるようになり、「大福茶」という縁起の良い名前へと変わり、今日まで伝えられているそうです。

 

空也上人は、歴史の授業で習ったという方もいらっしゃるかもしれませんね。

念仏を唱えながら、当時の荒れ貼れた京都の街中をくまなく歩いたことから「阿弥陀聖(あみだひじり)」「市聖(いちのひじり)」と呼ばれ、市井の人のための聖人として尊敬された方です。

空也上人は、自らが建立した六波羅蜜寺で70歳で亡くなっていますが、現在でも六波羅蜜寺では毎年1月1日から3日まで皇服茶が振る舞われています。

 

皇服茶授与については、六波羅蜜寺公式ページへ

 

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様々な大福茶

大福茶のバリエーション

一言で「大福茶」と言っても、お茶屋さんやご家庭によってベースとなるお茶や入れるものは様々です。

小梅と結び昆布を入れたお茶と冒頭に申し上げましたが、お茶屋さんの商品にも煎茶や玉露、玄米茶などの茶葉や粉茶を使ったり、結び昆布や梅干を入れたり入れなかったり・・・色々なものがあります。

 

また、購入しなくとも簡単に自宅にあるお茶でも作ることができます。

材料は煎茶、梅干し、結び昆布をご用意ください。

梅干には「しわがよるまで」との長寿の願いが、結び昆布には「睦びよろこぶ」という思いが込められています。

 

お茶は煎茶だけでなく、玄米茶でもお好みのもので結構です。梅干しも小梅が使われることが多いですが、ない場合は大き目の梅干しでも良いです。

結び昆布は、乾燥昆布を濡らしたキッチンペーパーなどで包んでおくと少し柔らかくなるので、柔らかくなってからハサミで細く切って結んでおきます。

あとは湯のみに梅干しと結び昆布を入れ、急須に淹れたお茶をゆっくり注げば出来上がりです。

一年の幸福と無病息災を願いながら注いでください。

ご自宅で家族や大切な方と、大福茶で素敵な一年を迎えてはいかがでしょうか。

 

 

当店では、すき焼き、しゃぶしゃぶをはじめ、様々な旬の食材を使った料理をご用意しております。

ぜひ一度当店自慢の料理をお召しあがりになってみてはいかがでしょうか。

 

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

 

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