ブログ新橋店
2021.8.5
梅干し

夏にぴったりの食材といえば、“梅干し”です。
古くから日本の食卓に欠かすことができない梅干し。
蒸し暑い夏を乗り切るために、梅干しの力で疲労回復、食欲増進!
本日は、“梅干し”についてお話をさせていただきます。
梅干しの効能
梅干しは、「1日1粒の梅干しで医者いらず」といわれてきたほど。
現代でも、健康な身体づくりを支える伝統的な健康食品です。
梅干しと聞くだけで、口の中につばが湧いてくるという方もおられることでしょう。
「酸っぱさ」の素であるクエン酸は、疲労回復に役立つとされています。
そのほか、食欲増進や殺菌作用、血液浄化にも効果があるといわれ、夏に積極的に摂り入れたい食材といえます。
京都の夏の味覚
京都の夏や祇園祭に欠かせないのが「鱧(はも)料理」です。
「鱧(はも)料理」の中でも、夏の京都の料理の代表格とも言えるのが「鱧の落とし」です。
骨切りした鱧を湯引きして氷水で締めると、身がふわっと広がり美しい白い花のようです。
見た目にも涼やかな料理で、梅肉たれでサッパリといただきます。
鱧は、淡白でありながら独特の旨みに溢れています。
そして、そこに梅肉の酸っぱさが加わるというのは、まさに相性抜群です。
ここで、祇園祭の起源について。少し寄り道させていただきます。
祇園祭は千年以上の歴史を持ち、7月1日から31日まで、1か月にわたって行われる八坂神社の祭礼です。
この祇園祭は、鱧祭りとも言われています。
京都では、この時期、割烹などの日本料理店だけでなく、どこに行ってもメニューに鱧料理が並びます。
もともと祇園祭りは、疫病の流行を除くのが目的のものでした。
昔は、夏に疫病や伝染病が蔓延し、多くの人が亡くなりました。
それに効く特効薬もなく、ただひたすら滋養を付けて、体力の回復を待つことしかできませんでした。
海から遠い京都ですが、その昔、鱧は生命力が強く生きたまま持ち込める貴重な魚でした。
そんな時、夏が旬で生命力の強い鱧を食べることが、滋養強壮に繋がるとなったわけです。
そして、そんな鱧料理に疲労回復、食欲増進などの効能のある梅干しを加える。
白い鱧に、赤い梅干しのコントラストも美しいのですが、健康効果を昔の人たちも感じていたのではないでしょうか?