ブログ新橋店

2020.3.3

生椎茸と干し椎茸

本格的に寒い日々が到来し、改めて日本に四季があり、
日々忙しい中でも春夏秋冬を感じられる事が年を重ねるごとに素晴らしい環境だと感じております。 

日本料理は季節と共にある料理であります。そんな中で、やはり冬の時期は鍋料理を食べる機会が多くなるかと
思いますが今回はそんな鍋材の中で脇役的な、時に主役になりうるかもしれない椎茸についてお話させて頂きます。椎茸

 

日本人にとって茸とは?と考えた時一番身近な茸は椎茸ではないでしょうか?
英語、フランス語においてもshii-take、le-shiitakeと呼ばれているそうで、日本を代表する茸だと思います。 

独特な香りなどの為、苦手な方もいると思いますが、日本料理においては動物性の食材を使わない精進料理でも、出し汁を探る時に出るうまみ成分
グアニル酸(昆布と同じうまみ成分)が欠かせない食材であります。
一番出汁と呼ばれるものは、鰹節のうまみ成分のイノシン酸と昆布のグルタニン酸です。
もちろん会席料理においても含め煮、裏白、椎茸、お節などの亀甲椎茸、種椀など広く使われております。

椎茸は広葉樹の枯れ木に発生しますがごくたまに、針葉樹にも発生します。

人の手による栽培は江戸時代からは20世紀初頭に始まり、明治期時され、
最近では原木栽培と菌床栽培などが殆どを占めています。

調理方法も焼く、揚げる、煮る、蒸す(茶碗蒸し等)など、どの用途にも合う
オールラウンダーな食材です。シンプルに肉厚な椎茸を藻塩だけであぶり焼きにするだけでも、お酒好きな方は
お好きなのではないでしょうか?もちろん鍋料理には欠かせない食材です。焼き椎茸

 

次に干し椎茸ですが、精進料理には出汁をとるのに必要な食材です。
干す事により旨味、香りが科学的に増す事が解っており干し椎茸を戻した水も出汁として活用してください。
干し椎茸にも干す時期により種類がありまして、かさの開きが七分までで肉厚な冬菇(どんこ)、かさが開いて薄手な香信(こうしん)、
その中間に香茹(こうこ)があり、冬茹のかさの表面に亀裂のような模様があるものは花冬菇(はなどんこ)と呼ばれており、
高級品、収穫量の少ない冬菇は普通の干し椎茸の倍以上の値段で取引されております。 

戻し方としましては、最初にたっぷりの水に浸し落とし蓋をし30分し表面が柔らかくなったら水を捨てて汚れなどを洗い落とし再び、
ひたひたの水につけ落し蓋をし、一晩つけて戻します。
時間はかかりますが香り旨味が出ます。戻した汁と共にけんちん汁にしたり、酒と砂糖と濃口醤油と出汁含め煮にしたりと
日本人にはなじみ深い料理が味わえます。甘辛の含め煮を刻んでちらし寿司にまぜたら旨味のアクセントになります。

干し椎茸

そんな椎茸ですが当店では肉厚な生椎茸をしゃぶしゃぶ、すき焼き、蒸しゃぶと共に楽しんでいただけるよう努めております。

是非機会がありましたらお試し頂けるよう、心よりご来店お待ちしております。

 

香水亭新橋
料理長 鈴木

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